<p> こんにちは<br />
いろんな理由があって求職中の身となり、今は失業保険をもらって糊口を凌いでいる男です。
こんな私にも、懸命に接してくれている妻がいて、しかもその妻はフルタイムで働いてくれておりました。
大手グループの子会社でウェブデザインの仕事。そして
でしたけれど。
毎月70時間以上の残業で月収20万程しかない精も根も尽き果てかけている今の妻をもう見ていられない!
そう思って、ブラック企業を訴えることにしたのです。
結論から言うと、敵前逃亡されてそのまま妻が退職する形で終わったのですが
報酬として妻は、4つのものを手に入れました。
- ストレスフリーな生活
- 退職勧奨、すなわち会社都合による解雇扱いにしてもらったため、3ヶ月の失業給付制限を無くした
- 見舞金という名の示談金(具体的な金額は聞いていないが、これだけで50万〜70万はもらえたらしい)
- みなし残業を超えた分の未払いの残業代(約300時間分)
本当は、上の4つでも全然生ぬるく、もっと社会的な制裁を加えてやりたかったのですが
これ以上裁判だの社会悪の排除活動などをやると、こちらの今後の生活にも影響が出るため
今回はこのくらいにしといたりました(by:池乃めだか)。
0.具体的にやったこと
・タイムカードや就業条件契約書などの証拠を揃えて
・妻の働いていた管轄の労働基準局に訴えにいき
・かつ妻を通して、それとなく職場の上長に伝える
これだけでした。
以下に、もっと具体的な経緯を書いていきます。
1.残業代未払い
まずここを切り口に労基に訴えました。
昨年12月26日、妻が働いているS区に行って、そこの管轄の労働基準監督署に向かい、タイムカードの写しと、就業条件契約書を持って
「相談」
ではなく
「告訴」
しに行きました。
25時間のみなし残業があり、労働契約書には、超過分は支払う、とは書かれていませんが
もちろん法律の方が強いので、十分に訴える材料になりました。
そして次
2.パワハラクズ上司に一泡吹かせる
聞けば妻は、70過ぎの、会長と名乗る老害ジジイに相当なパワハラを受けていたらしく
どう考えても捌き切れないタスクを与えてきたばかりか、それと併せて「死ね」だの「無能」だの言われていたらしいです。
そんな現実を夫である私が当然黙って見ていられるはずもなく
もし仮に、労基が動いても特に進展等がなかったら弁護士に相談し、訴訟も辞さない覚悟でいました。
幸い、私の方は失業保険を今年の9月まではもらえるので、時間だけはたっぷりあります。
まあ、弁護士を動かすと少々お金はかかってしまいますが、勝ち取ることで得られる未払いの残業代から当てることが可能です。
若干リスクはありますが
かつてブラック自動車工場に勤め続けた私みたいに精神も内臓もやられてしまい、満足に働けなくなることの方がよっぽど人生においての損失が大きいです。
もちろん単純に、完全に疲弊していた妻が心配です。
そう、一番の目的は
3.ブラック企業を辞めさせること
これでした。
とはいえ、逃げるようにして自己都合で辞めてしまっては、職を失うばかりか、本来得られるお金等も得られなくなってしまいます。
上の2つの項目をしっかり行なって、もらえるものをもらって
いや、、、それより
妻が健康を取り戻して、且つこれからの生活もすこやかでいてくれることが一番です。
私は、未払いの残業代を得るだけでなく、家族をここまで苦しめた奴に対する報復もしたいですが
やはり妻には、ブラック企業というクソ集団とそこのパワハラゴミ野郎からは
早く逃げて欲しいのです。
そして、この労基に行った時点で、あわよくば、会社都合での退職あるいは長残業時間を理由に
特定理由離職者として、失業保険をすぐに受給してもらうことも視野に入れていました。
(失業保険についての詳しい解説は、ここでは割愛させて頂きますが、要は【会社側が悪い】という理由で失業すれば、本来課されるはずの3ヶ月の受給待機期間をなくすことができるのです)
ともあれ、証拠を揃え
S区の労基の管轄署に向かい、申告しに行ってきたのです。
労基の人は、最初はいかにもお役所仕事で、渋そうな態度を取っていましたが
私が上記の内容を全て話した結果
年が明けてから(1月中)に調査及び是正勧告をする、ということでその日を終えました。
その時は「本当に動いてくれるのかな。。」と半分訝しげに感じていましたが
次の日の12月27日、妻が、私の行なった経緯を現場の上長及び経理・人事担当に話したら
効き目があったようです。
その更に次の日に
妻は退職推奨という形で
辞めたがっていた会社をすぐに辞められただけでなく
お金もいくらか頂きました。
妻曰く、会長のジジイはクズだったけど
他の人事や経理は自分をわかってくれる人ばかりだったから、今回お金をもらって退職、という話が成立したとのこと。
私は、少々腑に落ちない部分もなくはなかったのですが、本人が喜んでいて、何より健康を害することなくブラック企業での勤務を終えることが出来たので、あまり真相を根掘り葉掘り聞くのも、逆に本人を苦しめるだけになるか、と思い
1月の労基による審査が入る前に、ブラック企業側が妻を会社都合での退職扱いする形で幕を閉じました。
その後、訴えようとした妻(と私)がいなくなったことで、どうせ会社側は労基のガサ入れが終わったタイミングでまた悪事を働こうとするのでしょうが
もう自分達としては終わったことなので、今回はこのくらいにしといたりました(二度目)。
4.家族がブラック企業に勤めている、という人へ
最後になりますが
ご家族がブラック企業で働いているという方。
ブラック企業は本人だけでなく、その本人の家族、そして社会をも壊します。
どんな手を使ってでも
そして、現在の世帯収入や懐具合、時間に多少余裕がなくても
証拠をしっかり揃えて、戦うことをお勧めします。
今回の私達のケースのように
戦う姿勢を相手に見せつけるだけでも、十分に効果覿面である場合もあります。
世の中に会社や、金を儲ける手段は数あれど
あなたにとっての大切な人や家族は、かけがえのない存在です。
情報を集めたり、時には教えあったりして
自分の大切な人や未来を守りましょう。